【FINAL / DAY 2 レポート】男子・TOKYO DIME、女子・TOKYO VERDYが「三井不動産 3×3 JAPAN TOUR 2024 FINAL」のチャンピオンに
2024年11月11日
当協会 (JBA) が主催する「三井不動産 3×3 JAPAN TOUR 2024 FINAL」が、11月10日 (日) に三井ショッピングパーク ららぽーと堺(大阪府堺市)で最終日を迎えました。この日は、男女の準決勝と決勝が行われ、男子は TOKYO DIME が 4 季ぶり 2 度目の優勝を飾り、女子は TOKYO VERDY が初のチャンピオンに。JAPAN TOUR の国内最高峰カテゴリー・EXTREME のシーズン優勝決戦戦に相応しい、熱戦の模様を振り返ります。
(男女ファイナルの試合前に見事なパフォーマンスを披露した SAMURAI BALLERS)
【女子総評】TOKYO VERDY が初優勝…「チームで勝った」
接戦が続いた女子カテゴリー。準決勝の第 1 試合では堅守からリズムをつかんだ TOKYO DIME がリードを奪いましたが、TOKYO VERDY が終盤に底力を発揮します。#8 井齋沙耶選手の 2 ポイントシュートで 12-12 の同点に追いつき、相手のファウルが 7 個に到達して得られたフリースローを決めるなど 15-12 の逆転で決勝へ。続く第 2 試合では、FLOWLISH GUNMA が粘り強く戦う boldiiies を 21-18 で振り切りました。
迎えた決勝戦では、TOKYO VERDY が残り 6 分を切って #9 吉武忍選手や #5 矢上若菜選手の 2 ポイントシュートで前に出ます。さらに DAY 1 で矢上選手が語っていた「リバウンドとルーズボール」の局面で強さも披露。終盤、FLOWLISH GUNMA の #3 髙橋芙由子選手に得点を許しますが、最後は #7 八木希沙選手が 2 本のフリースローを決めて 21-17 で勝負あり。チーム結成 1 年目で、初優勝の瞬間を迎えました。
(写真は女子ファイナル・TOKYO VERDY vs FLOWLISH GUNMA)
今シーズン、彼女たちはツアーランキング 1 位の力を大一番でも発揮して、頂点に駆け上がりました。井齋選手は 「FINAL で絶対に優勝する」 という強い気持ちがあったとも明かし、吉武選手は表彰式でマイクを握りました。
「先月、私たちは海外の大会でも優勝を収めました。(チームが変わりながらも) 4 人での活動は今年で 3 年目になります。声を掛け合って、どんどんレベルが上がってきて、チームとして今日勝てたことが嬉しかったですし、このような舞台で多くの方にバスケットボールを見ていただけて嬉しく思います」
また、八木選手も「決勝はみんなあまり良くない中でも、2 ポイントシュートを決めてくれたり、ルーズボールで流れをつないでくれたりして、チームで勝ったと思います!」とコメント。地元が関西ということもあって、応援に駆けつけた家族や友人、5 人制クラブチームの仲間の前でプレーできたことも喜びました。
「私はあまり2I点目を決めたことがなくて、絶対に外すと思った方もいると思うので、きょうは決めました! みんなの前で体を張って戦うところを見せられて、優勝ができて良かったと思います」
(女子優勝:TOKYO VERDY *初優勝)
【男子総評】4 季ぶり 2 度目 V の TOKYO DIME… ベテランに涙あり
男子は優勝経験のあるチームが火花を散らしました。準決勝の第 1 試合で昨シーズンの覇者・ALPHAS が HIU ZEROCKETS.EXE を 21-6 で圧倒すると、第 2 試合では2020シーズンの優勝チーム・TOKYO DIME が YOYOGI INFINITE を 21-14 で退けて決勝へ。最後の10分間は、激戦となりました。
立ち上がりの一進一退の攻防から一転、残り 6 分を切って ALPHAS は #3 デビン・ギリガン選手や #33ヤン・デムサー選手のドライブや、#13 小澤崚選手の長距離砲が決まって 14-11 とリードします。
それでも TOKYO DIME は慌てませんでした。#13 黒田亘選手がリバウンドを立て続けに奪い、ドライブも決めて 18-17 と逆転を呼び込み、#6 アドネシー・ジョシュア・ブラマー選手の長距離砲も炸裂。大阪出身の #5 西畝優選手が 2 ポイントシュートを射抜き、22-18 で 4 季ぶり 2 度目の王者に返り咲きました。
(写真は男子ファイナル・ALPHAS vs TOKYO DIME)
彼らにとって今年はチーム設立10周年。この日の勝利は、格別なものとなりました。さらに西畝選手は表彰式で「小松 (昌弘) さんが引退するまでに、海外の試合へもう一度連れていきたいと思っていました。まだ引退されませんが一緒に挑戦したかったので、きょう達成できて安心しています」とコメント。大会制覇によって得られる、2025シーズンの国際大会「FIBA 3×3 Challenger」の切符は、大きな意味を持っていました。
黒田選手も大会を終えて「小松さんも世界大会に行くまで引退できないと常々言っていたので、行くためにはどこかでタイトルを獲らないといけませんでした。全員がその想いだけで頑張ったわけではありませんが、心のどこかにあったので今回ひとつ良い結果にできた要因だと思います」と話しました。「日本一」の先に世界大会がある。これは 3×3 の醍醐味なのです。
表彰式でその後輩の言葉に涙した小松選手。その視線は世界大会に早くも向いています。過去に 3×3 日本代表も務めて、競技シーンをけん引した男は言いました。
「やっぱり 3×3 プレーヤーは上を目指すのだったら、どんな形であれ世界大会に行って試合をするべきだと思います。その行った中で何をつかむのかは、僕自身経験してきたことです。今回、出場権を獲れて良かったですし、世界大会でも勝ち切れるにように準備していく必要があると思います」
来年も「TOKYO DIME でやる理由ができた」というベテランが、これから若手や中堅とチームを成長させていく姿に注目しましょう。JBA が主催するオープンカテゴリーの大会は、次回2025年 2 月に「第10回 3×3 日本選手権大会」が控えています。3×3 の熱き戦いはまだまだ続きます。
(男子優勝:TOKYO DIME *4 季ぶり 2 度目)
【最終成績】
〇男子
優勝 TOKYO DIME (2024ツアーランキング 7 位) 4 季ぶり 2 回目の優勝
準優勝 ALPHAS (2024ツアーランキング 1 位)
〇女子
優勝 TOKYO VERDY (2024ツアーランキング 1 位) 初優勝
準優勝 FLOWLISH GUNMA (2024ツアーランキング 2 位)